2011/03/31 (Thu) 06:00
今回の震災でり災した企業の社長さんが特別融資を受けにこられています。
10件程度の相談中、3,4件という利用頻度です。
昨日は、福島県に工場を持つ製造業の社長さんのお話を聞きました。
その会社は、生産活動自体はすぐに回復できたものの、
従業員さんの確保と製品の配送のためのガソリン確保に苦労されたそうです。
周りの工場は原発事故を受けて休業しているのに、
納期があり休業出来ないこの会社の工場だけ営業しました。
自治体の広報は、原発事故による放射能もれの可能性があるため、
自宅から出ないようにという情報がありました。
地域の従業員さんは、出勤どころではなくなり、なかなか集まってくれなかったそうです。
また、「作った製品をどうやって運ぶか」という問題にも直面しました。
もちろん宅急便などはやっていません。
現地ではガソリンの入手は不可能で、通常の配送手段はすべてふさがれていました。
そこでこの会社の社長さんは、
会社にある一番ガソリンのタンクが大きいハイエースで福島まで行きました。
従業員さんの送り迎えをしながら、出来上がった製品を載せて東京に戻ってくると
ガソリンがギリギリになったそうです。
そして、何時間もかけてガソリンスタンドに並んでガソリンを入れ、
再び福島の工場に向うということを数回繰り返しました。
そこまでしても、受注分のキャンセルが入り、痛手を被ったそうです。
当然のことですが、お勤めの方々と中小・小規模企業の社長さんとは、行動が全く異なります。
電車が動かない、計画停電だ、放射能だといって仕事場にいかないことなどありません。
どんなことがあろうと、仕事場にいって納期に間に合うように作りあげ、
納めることをやり遂げようとされます。
そう簡単に諦めません。
そのような社長さんにお貸しできたおカネが、生きたおカネになってほしいと心から思います。
スポンサーサイト
ブログ TOP
» 次のページ