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プロフィール

栗田 剛志

Author:栗田 剛志
横浜在住の駆け出しコンサルタントです。
真の士(サムライ)を目指して、刀を磨き続けます。
「刀は錆びていないか・・・」
自問自答の日々です。
父親の興した会社を引き継ぎ、世の中の中小・小規模事業者を同士としてサポートしていきます。

営業力強化の支援
マーケティング戦略立案
店舗運営管理
販売員のマネジメント
ロジカルシンキング
を得意とします。

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458:【10分の1でも戦える】

2011/05/23 (Mon) 06:00
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               日経ビジネスに見る「経済先読み・解読」 092号
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                 「日経ビジネス2011年5月23日号 no.1592
                『九州~巨大アジア市場をつかむ潜在力』」より

 「ドモホルンリンクル」、「キューサイ青汁」、「熟成やずやの香酷」
 これらの商品名に共通することはなんでしょうか。
 「稲盛和夫」、「立石一真」、「孫正義」
 この方たちに共通するのも同じ答えです。
 「ゼンリン」、「久光製薬」、「ムーンスター」
 ちょっと難しくなったかもしれません。
 これらの共通項は、「九州」です。
 最初の3つは、九州に本社を置く業績が好調な通販会社です。3つの人名は、九州出身の創業者です。最後の3つは、トップシェアをキープする九州の企業です。「ゼンリン」は住宅地図で、「久光製薬」は外用消炎鎮痛剤で、「ムーンスター」は靴、履物の販売でナンバーワンです。
 東京や大阪といった一大消費地から離れた九州は、日本の周辺部、数ある地方都市のひとつとして位置づけられてきました。
 九州の経済は「一割経済」と言われています。総面積は、4万2190㎡で全国土の11.1%、人口は1320万4474人で10.3%、域内総生産は44兆2013億円で8.7%、小売業年間販売額は13兆2996億円で9.9%、都道府県歳出額は5兆2422億円で11.0%となっています。
 見事なまでの1割経済。九州だけを見る限り、あまり恵まれた環境とは言えません。それでも、数多くの起業家を輩出し、一度は耳にしたことのある商品を独自のシステムで全国に向けて販売し、数々のトップシェアを維持する事業を有しています。
 1割程度の規模だけをみれば、弱小と言わざるを得ません。しかし、九州には恵まれないゆえに必死にあがき、新たな成長への道を切り開く強さがあります。
 今週は、九州が持つ、弱小が言い分にならない秘密を探ってみます。

 九州新幹線が、3月12日に博多駅から鹿児島中央駅まで全線開通しました。管轄するJR九州の売上高は、1439億円です。巨大都市を抱えるJR東日本の売上高は1兆7724億円、東京~大阪間のドル箱路線を持つJR東海の売上高は1兆1697億円です。やはりここでも「1割経済」となっています。
 このようにJR九州は、通勤利用客もドル箱路線も持たない「持たざる鉄道会社」です。その貧者が今、頑張っています。
 浦島太郎伝説発祥の地である「指宿」と鹿児島中央駅を結ぶ路線には、車両の左右で真っ二つに色が分かれた斬新なデザインの列車が走ります。乗車ドアが開くと、上部からもくもくと煙のようなミストが噴出してきます。浦島太郎が玉手箱を開けた時の煙を模したアトラクションは、子供たちにおおウケします。
 車内は、窓に面した1人席、テーブルを囲む4人席、子供用の小型チェアやベビーサークル、読書を楽しめるソファと様々な種類の座席が並んでいます。
 乗客たちは、隅々まで探索し、至る所で記念撮影を繰り返します。乗車率は100%、予約が取りにくい状態が続いています。
 この路線だけではありません。全面ガラス張りの展望ルームやライブラリー、ビュフェコーナーなどが人気のSLや、レトロな雰囲気を醸し出す列車、欧州調のデザインの特急など、6種類の観光列車が九州各地を走っています。この観光列車の発着駅は、すべて新幹線の停車駅につながっています。九州新幹線の停車駅を基軸にして、枝葉のように観光列車をつなげているのです。
 このような「ネットワーク全体で稼ぐ」戦略は、とてもうまくいっています。
 高速道路やバス路線が発達した九州では、一般利用者の運輸手段に占める鉄道の割合はたった6%しかありません。九州の住民にとっては、クルマで遠出するよりも電車に乗る方が非日常なのです。JR九州は、そこを逆手に取っています。
 阿蘇山、福岡・天神、歴史情緒あふれる長崎、別府・湯布院・黒川の温泉、サバやアジといった鮮魚、もつ鍋に馬刺しなど、九州には、人々をうならせる観光資源は枚挙に暇がありません。
 これらが少しずつつながりはじめています。
 これって私たち中小・小規模企業に似ています。
 「市場のメインのプレーヤーからみたら、資本も売上も10分の1程度。それぞれが光るものを持っているのだけれどなかなか売りきらない。ちょっとしたつながりがきっかけで大きく伸びていく」JR九州と同じです。
 貧者は知恵を絞って戦略を捻りだすのです。

 冒頭に好調な通販会社の名前を挙げました。なぜ九州で通販産業が盛んなのでしょうか。
 その理由は、2つあります。
 ひとつは、通販会社同士が自社のノウハウを惜しみなく提供することです。九州の通販産業の原型となった明太子の「ふくや」は、85年にコールセンターを設立し、通販ビジネスに本格参入すると、各地から注文が殺到しました。
 リピート客を重視し、顧客の反響を商品やサービスの改善につなげる手法を磨き上げ、それを「教えてほしい」と請われれば、惜しみなく開示していきました。商品の受注方法、顧客情報の管理術、コールセンターの運営方法やリピーター獲得手段など、何のためらいもなく他社に教えています。
 ふたつ目は、女性の活用です。九州では、男性は東京や大阪とった大都市圏に、女性は九州の中心である福岡に仕事を多く求めます。
 その結果、福岡には若い女性が集まりやすく、政令指定都市では、女性の人口比率がトップとなっています。もともと九州の女性はホスピタリティーが高く、電話先のさりげない口調から、顧客の要望や不満を聞き出して相談に乗るというコールセンターで求められる要素に合致しています。
 通販業界は、血を血で洗う競争ではなく、互いの手の内をさらすことで、共存共栄の道をさぐり飛躍的な成長を遂げました。
 情報を見せ合うことは、産業の活性化につなげることができます。これは、私たちにもできる方法です。ネットワークの強化なのです。

 私たちは、「持ってないから」、「かなわないから」と簡単に諦めてはいないでしょうか。10分の1でも戦える術はあります。
 生き残るための戦略を産み出す知恵のヒントは、「ネットワーク」です。


力不足だからこれはできないと思ってはいけない。真心がその不足を補ってくれる ~ 上杉鷹山




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