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栗田 剛志

Author:栗田 剛志
横浜在住の駆け出しコンサルタントです。
真の士(サムライ)を目指して、刀を磨き続けます。
「刀は錆びていないか・・・」
自問自答の日々です。
父親の興した会社を引き継ぎ、世の中の中小・小規模事業者を同士としてサポートしていきます。

営業力強化の支援
マーケティング戦略立案
店舗運営管理
販売員のマネジメント
ロジカルシンキング
を得意とします。

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463:【逃げるより追う立場の方が強い】

2011/05/30 (Mon) 06:00
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               日経ビジネスに見る「経済先読み・解読」 093号
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                 「日経ビジネス2011年5月30日号 no.1593
                 『置き去り景気~復興期待への警告』」より


 東日本大震災は、日本経済に大きな爪痕を残しました。
 被災地域内に自社設備や取引先を持っていて、直接的な被害を受けられた企業以外にも、自粛ムード、風評被害、外国人観光客の減少などで売上が大幅に減少している企業も多くあります。
 今、役所には、震災関連で受けられるセーフティネットの認定を申請しに、連日多くのお客様がいらっしゃっています。
 中小・小規模企業では、資金繰りが喫緊の課題となっていることが肌で感じられます。
 日本全体の成長率は、2四半期連続でマイナスとなっています。4月の自動車の国内生産は、6割減と大幅に落ち込んでおり、4月-6月も厳しい結果になると予想されています。すそ野が広く日本経済全体で1割を占める自動車産業のへこみがこれだけ大きいと、連鎖的に及ぼす影響は計りしれません。
 それでも、今年の後半からは、復興需要によって一時的に景気が持ち直すことは間違いないと見られています。
ただ、気になるのは、復興需要後の日本経済です。震災前でも、国際的な競争力が徐々に落ちている日本は、この復興を「テコ」にしてさらに強くならなければなりません。
 そのために何が必要なのかについて考えていきましょう。

 東日本震災による経済的損失額は、最低でも16兆円に達し、阪神・淡路大震災の損失額9兆6000万円をはるかに上回ります。
 これだけのストックの消失が生じたのですから、それを回復するための動きが年の後半から出てくるのは当然のことです。
 ただ、この活動は、「震災前」に戻ろうとする動きにすぎません。元に戻った時には、ライバルにシェアを奪われている、あるいは、はるかかなたにブッちぎられてしまっている可能性があるのです。
 例えば自動車。回復基調にあるアメリカの自動車市場で、韓国の現代自動車が前年比40%増であったのに対して、トヨタ自動車は、1.3%増に留まりました。震災によりサプライチェーンが寸断されたことによって大幅な生産減となったことが一番の理由ですが、「生産が戻れば販売も回復する」という見通しは、その通りにいくとは限りません。
 日本企業の強さの根源は、「品質・価格・性能」のバランスの良さにありました。しかし、最近は韓国車との品質や性能面の差が非常に小さくなってきています。競争優位そのものが失われているなかで、強さの根源そのものを見直す必要がでてきているのです。
 
 日本電産の永守社長は、インタビューの中でこう言っています。
 「高価格品市場だけで生きていけるというのは、技術的過信に基づいた発想で、とても危険だ。技術だけで売れるなら、新興国市場はこれまでみな先進国の製品で埋め尽くされているはずだが、そうはなっていない。新興国市場を侮ってはいけない」
 また、こうも言っています。
 「震災からの復興過程では、安くていいモノを早く作るところから部品や部材を調達するように変わるだろう。これは不可避の潮流だ。自由競争に完全に身を置かないと、日本企業は世界の中でもう勝てない」
 つまり、世界から置き去りにされないためには、高品質だけで生き残れるといった技術的過信を捨て去り、新興国企業と総力戦のシェア争いをする覚悟をもたないといけないということを言っています。

 今、おカネを持っているのは中国や韓国といったアジアのライバルです。
 日本製品の品質の高さが、良い素材と良い設備を使うことで実現したものであったとしたらどうなるでしょうか。
 同じ素材を仕入れ、同じ装置を購入すれば、アジアのライバルでも日本企業の製品と同品質のモノが作れてしまいます。
 人件費や光熱費が日本より安い分、同品質で値段の安い製品が出てくる可能性があります。そうなると、新興国市場で売れるモノ作りは難しくなるのです。

 このような状況の中で日本の産業界としてできることとはなんでしょうか。
 それは、長年の商慣習の見直しです。
 例えば、小売業で慣習となっている「製造から賞味期限まで3分の2が経過すると商品を棚から撤去する」ことが、返品を増やしてきました。食品メーカーにとって返品は、「悪」そのものです。売上・利益を直撃します。
メーカー側とすれば、返品を見込んでの価格提示となったり、積極的な商品開発に臆病になったりします。
 商慣習によって、取引先間でお互いの足を引っ張り合い、消耗戦を繰り広げているのです。
 このような消耗戦を減らし、その余力を新しい国際競争力に向けるべきなのです。

 逃げるより追う立場の方が強いものです。
 先行していた試合で終了間際に追いつかれた時、最終的に勝っているのは追いついた方であることが得てしてあります。
 私たちは、まずは復興に向けて全力を尽くすべきです。その中で、自社製品の競争力を改めて分析・検証し、取引企業間同士で危機感を共有して、消耗戦を減らしていくのです。
 そうすれば、震災前の戻れた時に、ライバルに追い抜かれていようとも、復興の勢いをそのままに、追いつき、追い越すことができるのです。
 悲観的になる必要などまったくありません。
 大けがをしたのだから、一度道を譲ればいいのです。
 その代わり、追う立場になった日本はハンパなく強いです。それは、日本の歴史が物語っていますし、また改めてそれを証明することとなるでしょう。


寒さにふるえた者ほど太陽を暖かく感じる。人生の悩みをくぐった者ほど生命の尊さを知る ~ ウォルト・ホイットマン






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テーマ : ☆経営のヒント☆ - ジャンル : ビジネス


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