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プロフィール

栗田 剛志

Author:栗田 剛志
横浜在住の駆け出しコンサルタントです。
真の士(サムライ)を目指して、刀を磨き続けます。
「刀は錆びていないか・・・」
自問自答の日々です。
父親の興した会社を引き継ぎ、世の中の中小・小規模事業者を同士としてサポートしていきます。

営業力強化の支援
マーケティング戦略立案
店舗運営管理
販売員のマネジメント
ロジカルシンキング
を得意とします。

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607:【唯一言えるのは、予想は当たらないということ】

2011/12/26 (Mon) 06:00
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               日経ビジネスに見る「経済先読み・解読」 122号
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                 「日経ビジネス2011年12月26日号 no.1622
               『異色企業家だけに聞いた~2012年大胆予想』」より



2011年は厳しい一年でした。震災に始まり、放射能、風評被害、円高、欧州危機、タイの洪水…これでもかと畳みかけられるように困難が押し寄せてきました。
昨年の今頃、あるいは年が明けてすぐ、皆さんは2011年がどうなると予想していましたか。厳しくなるとは思っていたとしても、これほどまでとは誰も予想できなかったでしょう。
それでも、誰しもが未来の展望を考えます。他の誰かがどう考えているかも気になります。
今週は、「町工場の親父」から「業界の革命児」まで、9人の異色経営者が2012年をどう予想しているかの特集です。

「痛くない注射針」で有名な「岡野工業」の岡野代表は、「2012年、日本は落ちるところまで落ちる。俺は本気でそう思うね」と言っています。
理由は、2012年に日本に確実に立ちはだかるであろういろいろな問題に、誰も頭を使って対処していないからです。
円高に対しても、「中小企業が苦し紛れに海外進出したって、顧客も職人もいない異国で簡単に商売なんかできるはずがない」と言っています。
製造業が勝ち続ける唯一の方法は、競争相手が出てこない製品を作ることだそうです。そういう技がない限り、海外向けにモノを作ったり売ったりしても苦しい状態は続くだろうと予想しています。

100万分の1gの歯車を作る「樹研工業」の松浦社長は、「2012年から日本のモノ作りは間違いなく崩壊に向かう」と言っています。
その根拠は、国内市場の成熟です。既に多くに家庭には車が一台、テレビも2~3台あり、これから先日本の内需が拡大することはあり得ないとのことです。
会社を潰さないために次の3点を守るべきだとも言っています。「手形をやめる」「毎月決算をする」「きちんと税金を払って資本を充実させる」の3点です。
これは、オイルショック時に松下幸之助さんがラジオで言っていたことで、松浦社長は、これらを忠実に守ったおかげでリーマンショック後に受注が8割減となっても生き残れたと言っています。

「つぼ八」を創業し、現在は「八百八町」を経営する石井CEOは、「デフレによって居酒屋の数が半減する」と言っています。低価格化についていけない居酒屋がどんどん潰れていくからです。
石井CEOの景気の物差しは、どこでもいいから駅を出たらぐるっと360度見回して、建築現場とオフィスビルを観察することだそうです。補修・新築中のビルが10以上あって、賃貸ビルの上の階が埋まってきたら景気は回復するそうです。
今のところ景気回復の兆しはまったく見られません。

一方で、「オーケーストア」の飯田社長は、「これ以上悪くなることはない」と言っています。理由は、株式などの相場は大底圏にあり、相場が未来永劫低迷することなどありえないからです。
東京のスーパーが来年に売上を伸ばすための条件がふたつあるそうです。ひとつは、「食の安全対策がきちんとできていること」で、もう一つは、「高齢化社会に対応していること」です。
放射能検査の徹底や、単身世帯向けの少量パック、調理済み商品などの品揃えが必須になってきます。

日本最大のタクシー会社「日本交通」の川鍋社長は、「国内景気は回復に向かう」と言っています。理由は、「景気を映す鏡」と言われるタクシー業界のあらゆる数値が2010年を上回っているからです。
「ハイヤーの長期契約件数」「宴会会場への送迎」「タクシーチケットの売上」「一台当たりの売上」などの数字が上向いており、間もなくタクシーが拾えないケースが出てくるだろうとのことです。

「ジャパネットたかた」の高田社長は、「市場は成熟していない」と言っています。モノが売れないのは、「買いたいものがない」のではなく、情報があふれる中で「何を買ったらいいかわからない」という人が増えただけだからです。
消費者の心理を研究し、「これなら買ってみようか」と思わせる商品を紹介すればヒット商品は必ず生まれるそうです。
高機能や安さだけを訴えるだけでは買ってもらえず、特に「激安」だけを売り物にしている業態は衰退すると言っています。

以上、9人中6人の社長さんの意見をまとめてみました。
いかがでしょうか。悪くなるという社長さんもいれば、良くなるという社長さんもいます。どちらの意見の方を持つかは、みなさん次第です。
私の考えは、2012年も苦しい年になるという悲観論となります。気持ち的には、上を向きたいのですが、私が日頃お付き合いをしている中小・小規模企業の現場を見る限り、楽観視することは難しいのが現状です。
市場は縮小均衡を目指しており、売上が減少するなかでどうやって生き延びていくかを考えていく必要があると感じています。
そうは言うものの、これまで予想など当たった試しがありません。唯一言えるのは、予想は当たらないとうことです。どう予想しようと、現実に向き合って、一つひとつ知恵を絞って対処するしかありません。
9人の社長さんの様々な意見がある中でも、ひとつ共通する提言がありました。
それは、「日本人の教育を見直さなければならない」ということです。人づくりからやり直さないと真の復活は遂げられないということを、ほとんどの社長さんが言っていました。
今すぐ教育改革を始めても、結果が出るのはしばらく先のことです。しかし、日本を本当に意味で立て直すには、それしか道はありません。
未来の予想は当てにならなくても、これだけは本質をついています。

今週の名言:進み続けなさい。あなたが期待していたことが、偶然につかめるでしょう。座ったままで、偶然にチャンスを見つけたという話はこれまで私は聞いたことがない ~ チャールズ・ケタリング

※今年のブログは今日までとします。
一年間ご愛読ありがとうございました。年明けは1月4日から再開いたします。

本年中ありがとうございました。来年もよろしくお願い申し上げます。
よいお年をお迎えください。


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テーマ : ☆経営のヒント☆ - ジャンル : ビジネス


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