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プロフィール

栗田 剛志

Author:栗田 剛志
横浜在住の駆け出しコンサルタントです。
真の士(サムライ)を目指して、刀を磨き続けます。
「刀は錆びていないか・・・」
自問自答の日々です。
父親の興した会社を引き継ぎ、世の中の中小・小規模事業者を同士としてサポートしていきます。

営業力強化の支援
マーケティング戦略立案
店舗運営管理
販売員のマネジメント
ロジカルシンキング
を得意とします。

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684:【今夜何食べたい?】

2012/04/23 (Mon) 06:00
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               日経ビジネスに見る「経済先読み・解読」 138号
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                 「日経ビジネス2012年4月23日号 no.1638
                 『成長の研究~レシピで流通革命』」より


 主婦にとって毎日の献立を考えることは、我々男性の想像以上に大変なことのようです。ある調査によると、約7割の主婦が「夕食の献立を考えるのが苦痛である」「誰かに代わってほしい」と答えています。
 私が子供の頃、母がしきりに「今夜何食べたい?」と聞いてきたことを覚えています。好物だからといって同じ献立ばかり答えていると、本気で怒られたものです。おそらくこれは、考えるのがめんどうくさいから聞いてきたのであり、怒られたのは、同じ答えばかりだと、その役目を果たしていなかったからなのでしょう。
 そんな主婦の強い味方に、「クックパッド」があります。約1500万人が利用し、約119万件のレシピを抱えるレシピサイトの最大手です。
 1997年に藤沢で産声を上げた料理レシピ検索・投稿サイトは、2009年7月にマザーズに上場し、2011年12月には東証一部にまで登りつめました。
 今や、食品流通業界において、「クックパッド」は無視できない存在となっています。今週は、その強さの秘密に迫ります。

 クックパッドの2012年2月の月間ページ閲覧数は、約6億1000万で、月間利用者数は、1500万人に上ります。日本の総人口が約1億2000万人なので、国民の約12%がクックパッドを利用していることとなります。
 利用者は、比較的若い層が圧倒的であり、20代女性では約56.8%、30代女性に至っては約75.9%がクックパッドを利用しています。
 食卓に並んだ料理がいつもと趣が違ったり、これまで出たことのないものだったりしたら、奥さまに聞いてみてください。「もしかしたら、クックパッドか」と。
 この数字を見る限り、かなりの確率で当たるのではないでしょうか。
 もともとはパソコン向けのレシピ投稿・検索サイトだったのですが、携帯電話向けサイトを手掛けたことで、利用者が爆発的に増えました。
 献立が決まらないままスーパーへ行き、その日の特売商品を手に取ってから献立を決めるためにサイトをチェックし始めます。夕方4時前後に閲覧数がピークを迎えるのもこのためです。
 このクックパッドが新しい試みを始めました。
 スーパーと連携し、クックパッドとスーパーの会員IDを結び付けることでレシピ検索から食材購入までの一連の流れをわかるようにしたのです。
 IDを関連づけることで、連携するスーパーで購入した食材をクックパッド上に反映させ、購入内容に応じたレシピを提案します。購入した食材のうち、使い切ったものをサイト上で削除すれば、残った食材で作れる料理が提案されます。
 例えば自宅の冷蔵庫に残っているものが豚肉と白菜と春雨だとすると、スマートフォンを数回タッチすれば、「白菜と春雨たっぷり豚肉炒め」「豚白菜の春雨スープ」といったレシピが表示されます。
 「クックパッドの目標は、食のインフラになることだ」と、創業者の佐野社長は言っています。

 スーパーと連携することで、このような購入履歴に応じたレシピ提案の他、会員が頻繁に使うスーパーの特売情報をレシピ上に反映したり、特売商品で作れる料理を提案したりすることも可能にあります。
 東急ストアの社長さんは、こう言います。
 「寒い冬に白菜が売れる。鍋を作るのだと推測することはできるが、それが一体何鍋なのか。クックパッドと組めば、今まで知り得なかった来店客の食卓の光景まで見えてくる」
 こんな事例が挙がっています。
 クックパッド上では、「カレー」というメニュー名と一緒に、「残り」「リメイク」といった単語がよく検索されます。ここから、大量に作ったカレーの使い道に悩む人が多いということがわかります。
 そこで東急ストアでは、特売のカレールーとともに、余ったカレーで作れる料理や食材をチラシ上で提案しました。
 クックパッド上に掲載されている「カレーうどん」や「カレーパングラタン」といったレシピをチラシに載せたところ、チラシ期間中のカレールーとうどんの併売率は、前年比の1.8倍に、カレールーとチーズの組合せは2.3倍に増加しました。
 クロスマーチャンダイジングの新たな手法です。

 クックパッドは、もともとソーシャルネットワークの要素が強いサイトでした。自慢の料理レシピをサイトに掲載し、そのレシピを見て作った人たちから意見や感想をもらうことができます。もらった意見を踏まえて、レシピを書きかえることもできます。たくさんの人からおいしいといわれたら、それは嬉しいことに違いありません。
 そうして沢山のレシピが集められたのですが、最近ではレシピを投稿する人よりも見る人の方が多くなっています。今やクックパッドは、月間1500万人が閲覧するひとつのマス広告媒体となっています。
 昨冬には、味の素「ほんだし」の広告をテレビCMと連動させる形で実施しました。テレビCMでは、「ほんだし」の使い道として「豚バラと白菜の重ね鍋」が放送され、クックパッド上の広告枠には料理のアレンジレシピを掲載しました。
 その結果、CM放送中は、クックパッド上の豚バラ分野で同メニューが人気ランキング1位に上昇しました。
 こうした試みは、食品メーカーに対しての有効なマーケティング支援となっています。
 このように、クックパッドは、単なる料理レシピサイトから大きく脱却しました。小売業に対しては店作りや販促を進化させ、食品メーカーに対しては広告戦略を変えさせたのです。

 昨日、私もクックパッドのレシピを見ながら、タケノコご飯を作ってみました。サイト上で「タケノコご飯」を検索し、表示された数件からおいしそうなものをふたつ選びました。ひとつは、タケノコ以外に鶏肉やしいたけ、ごぼうなどたくさんの具が入った炊き込みご飯、もうひとつは、土鍋で作るタケノコご飯。
 この二つのレシピを合わせて、「具だくさん・土鍋で作るタケノコご飯」を作りました。出来上がりは上々、家族のみんなにほめられるととてもうれしいものです。
 「ビジネスのヒントは、人々の困りごとにある」を地で行くクックパッド。近い将来、「今夜何食べたい?」と聞かれることが無くなるかもしれません。

今週の名言:難しいのは、新しいアイディアを開発することより、古いアイディアから逃れることである ~ ジョン・メイナード・ケインズ
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テーマ : ☆経営のヒント☆ - ジャンル : ビジネス


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