fc2ブログ

カレンダー

05 | 2012/06 | 07
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

プロフィール

栗田 剛志

Author:栗田 剛志
横浜在住の駆け出しコンサルタントです。
真の士(サムライ)を目指して、刀を磨き続けます。
「刀は錆びていないか・・・」
自問自答の日々です。
父親の興した会社を引き継ぎ、世の中の中小・小規模事業者を同士としてサポートしていきます。

営業力強化の支援
マーケティング戦略立案
店舗運営管理
販売員のマネジメント
ロジカルシンキング
を得意とします。

最新記事

月別アーカイブ

カテゴリ

フリーエリア

727:【強みを売り込む】

2012/06/25 (Mon) 06:00
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
               日経ビジネスに見る「経済先読み・解読」 147号
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

                 「日経ビジネス2012年6月25日号 no.1647
              『ニッポンを売り込め~海外営業の先駆者に学ぶ』」より


 海外の地に1人乗り込み、自社製品を売り込んでいくこととは、どんな感覚なんでしょう。生活水準が比較的高い欧米ならまだしも、中近東やアフリカ、中南米といったなじみの薄い地に、「異動です。一週間以内に荷物をまとめて行ってください」と会社から告げられたら、どんな気持ちになるでしょう。
 外務省によると、民間組織が海外に派遣している赴任者は、2010年に23万1827人(帯同者を合わせると41万1750人)にのぼります。
 ここ最近、赴任数が伸びているのがアジアと中近東です。リクルートの調査結果では、「海外勤務したい人の希望エリア」では北米、欧州が上位2位を占め、中近東やアフリカ、そして中南米などは下位に集中します。こうした地域は、生活に不便を強いられるため、赴任先としては不人気となります。
 そんな過酷な状況でも、挫折や困難を乗り越えながら市場に深く入り込み、成果を上げているビジネスマンが現実に存在します。
 彼らは、どう考え、どう行動しているのでしょうか。
 今週の特集は、世界という成長マーケットを開拓した先駆者たちの紹介です。

 昨年の10月のことです。一流ブランドが軒を連ねる米ニューヨーク五番街にユニクロの新店ができたというニュースを覚えているでしょうか。
 その売場面積1400坪という巨艦を指揮するのが、39歳の日下氏です。
 日下氏は、ユニクロがグローバルブランドとして通用するには何が必要かとの問いに、このように応えています。
 「海外ではユニクロを知らない人が大多数。初めて店を訪れた人に正しい印象をどれだけ強烈に残せるか。それが勝負となる」
 ユニクロらしい売場とは、単品を一か所に集積させ、圧倒的なボリューム感で迫力を出すことや、同じ場所に各色をずらりと配置し、豊富な色のバリエーションを訴求すること、陳列している商品はもちろん、各種什器に至るまで所定の位置を決め、縦横寸分のズレもないような整然とした売場をつくることが挙げられます。
 その印象を正しく伝えることに、日下氏は知恵を絞っています。
 ユニクロらしさを現場に伝えることは、日本の店舗では当然のことであっても、諸外国で同じことを行うには苦労が伴います。現場に入った当初は口論ばかりだったとのことです。それが、ある仕掛けをきっかけに大きく変化しました。
 そのきっかけとは、支払いを済ませたお客様に両手で商品を渡す行為です。
 日本では普通の接客ですが、米国の店では「そんなの見たことない」と抵抗されました。そんな中で、とにかくやってみようと日下氏が率先して行ったところ、うれしそうにするお客様の状況を見て、現場は変わり始めました。
 ソフト面、ハード面でユニクロらしさを追求し、それを従業員に納得させることで、米国のファッション雑誌「GQ」から、このような評価を得ています。
 「ユニクロは米国の小売業者からは得られない体験を顧客に提供している」
 日下氏は、日本式の店頭陳列、日本式の接客を売り込んでいるのです。

 インド南部のマドラスという地で、インド人400人のスタッフをまとめ上げている1人の日本人がいます。パナソニックの麻生氏は、20年前に電気も水道も通っていない地で炊飯器をゼロから開拓した張本人です。
 日本ではどの家庭にもある炊飯器ですが、その使い方や利便性をインドでは誰も知りませんでした。インドの家庭では圧力鍋で米を炊き、同じ釜の中で野菜やカレーなどを調理します。
 一方、パナソニックの炊飯器はご飯を炊くだけであり、高価なのに不便な調理器具としか捉えてもらえませんでした。
 そこで麻生氏は、開発部門と試行錯誤しながら、炊飯器の内釜の上部に乗せて蒸し料理やカレーを一緒に調理できるトレーを開発しました。「炊飯器」の名を捨てて「多目的調理器」へと変身させたのです。日本の常識を押し付けず、現地現物の分析によって生まれた商品です。
 また、インドは多様性の国です。数多くの民族や言語、宗教、食文化が入り乱れる中で、地域を細かく分類し、炊飯器の筺体の色やデザインなど仕様を変えた「州専用モデル」を開発しました。製品のパッケージには地域ごとに違う現地語版を作成しています。米の種類が違えば水の分量も違うため、内釜に水位を示す線を入れず、説明書に記載するようにしています。
 中国製品がパナソニックより2~3割安い価格で攻勢をかけてきても、パナソニックのようなきめ細やかな地域対応は難しいため、その牙城は崩されていません。
 麻生氏は、日本式のきめ細やかな商品開発とサービスを売り込んでいるのです。

 ファスナーで世界一であるYKKにも、かつてなかなか崩せない壁がありました。それは、フランスの「エルメス」や「ルイ・ヴィトン」、イタリアの「フェラガモ」といった高級ブランドの市場です。
 この分野はイタリアやスイスのファスナーメーカーが押さえており、世界シェアこそ45%を持つYKKであっても、この市場におけるシェアは2割程度しかありませんでした。
 そんな状況を打破するために、YKKの宮田氏は、門外不出であったファスナーの開発部門をイタリアに完全移管させたのです。
 勝てない最大の理由は、顧客対応の遅さでした。新参者のYKKの返事を高級ブランドは待ってくれません。イタリアで交渉する宮田氏が、顧客の要望を日本の開発陣にメールで伝えても、返事が届くまで一日以上待たなければならなかったのです。
 しびれを切らした宮田氏は、高級ファスナーの開発体制を人も設備もノウハウも丸ごとイタリアに移すという力技によって顧客への対応スピードを速め、成果を上げました。競合メーカーからシェアを奪うことに成功し、現在高級カバンブランドにおけるYKKのシェアを約5割に上昇させることができたのです。
 宮田氏は、日本式のスピード対応を売り込んだのです。

 海外の未開拓市場への先駆者は、最終的には商品を売っているのですが、その前に日本式の手段や方法を売り込んでいるようです。
 私たち中小・小規模企業には、あまり縁のない話かもしれません。
 それでも考え方から学ぶことはできます。それは、商品やサービスそのもので勝負するのではなく、その背景にある自社の「強み」で勝負するのです。
 ここでご紹介した「日本式」は、日本のビジネスの「強み」に当たります。
 みなさんのビジネスの「強み」は何でしょうか。その「強み」そのものを売り込んでみてはいかがでしょうか。

今週の名言:自分には1%(のひらめき)もない。それを知っているのが強みだ ~ 北野武
スポンサーサイト



テーマ : ☆経営のヒント☆ - ジャンル : ビジネス


メルマガバックナンバーコメント(0)トラックバック(0)|

ブログ TOP