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プロフィール

栗田 剛志

Author:栗田 剛志
横浜在住の駆け出しコンサルタントです。
真の士(サムライ)を目指して、刀を磨き続けます。
「刀は錆びていないか・・・」
自問自答の日々です。
父親の興した会社を引き継ぎ、世の中の中小・小規模事業者を同士としてサポートしていきます。

営業力強化の支援
マーケティング戦略立案
店舗運営管理
販売員のマネジメント
ロジカルシンキング
を得意とします。

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761:【戦い方を変える】

2012/08/20 (Mon) 06:00
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               日経ビジネスに見る「経済先読み・解読」 154号
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                 「日経ビジネス2012年8月20日号 no.1654
               『モノ作りは死なず~町工場の逆襲が始まった』」より


 日本のモノ作りを支える中小企業が追い込まれています。円高と生産拠点の海外移転で仕事は減少し、発注元の電機産業は総崩れ、資金繰りを支えていた金融支援策も期限切れが迫っています。
 もう国内で製造業は成り立たないのでしょうか。
 そうではありません。取り巻く環境は同じでありながら、苦境にめげない町工場が存在するのです。
 気を吐く中小企業は一体何をしているのでしょうか。
 答えは戦い方の違いにあるようです。

 プラント設備の製造・施工を手掛ける「ソルテック工業」は、従業員数57名ほどの大阪にある中小企業です、昨年の6月にベトナムに工場を完成させて以来、さばききれないほどの仕事が舞い込んできています。
 1985年の創業以来、長年にわたって国内だけで事業を展開してきました。もともと内向きの姿勢であった当社が海外進出を果たしたのは、2008年に韓国の鉄鋼メーカーから北九州で製鉄所の工事を受注したことがきっかけでした。
 この仕事を通じて、会社の規模はさほど変わらない韓国の中小企業が積極的に海外展開をしていることに衝撃を受けました。リーマンショックの影響で国内での仕事が激減したこともあり、海外市場の開拓を真剣に考えるようになりました。
 2010年1月に大阪府のベトナム・カンボジアミッションに参画した際に、ものすごい勢いで各国の企業がベトナム市場に参入していたのを肌で感じ、現地工場の建設を決断しました。
 今、ベトナムでは、製鉄所や石油化学工場、発電所などのプラント設備投資計画が目白押しです。
 また、ベトナム進出によってプラント大手の日揮からの引き合いを受けることもできました。ソルテック工業にとって「雲の上の存在」である日揮から声をかけてもらえたのは、ベトナムにおいてプラント設備の生産を手掛ける日系メーカーはまだ少なく、ライバルより早い段階で進出したことが功を奏したからです。
 海外進出が難しいことだとは十分承知しています。2009年度には163社の中小企業が海外から撤退しているのが現実です。それでも無策のまま国内に留まって追いつめられるのと、リスクを負いながらも挑戦することとどちらを取るのか。
 ここに戦い方の差があります。

 三重県にある金型製造・プレス量産の「伊藤製作所」は、徹底したコスト削減によって、最高益を更新しています。
 社長さん曰く、「とにかく安くする。同業他社や海外より安ければ、注文は逃げていかない」
 まさにその通りなのですが、伊藤製作所では、どのようにして安くしているのでしょうか。
 その仕組みは、徹底した無人化です。所有するプレス機のうち、常時稼働しているものは半数ほどで、しかも特定の顧客の部品を作るための専用機となっています。金型も入れっぱなしです。一見無駄のように見えるこのやり方は、ボタン一つを押すだけですぐに生産することができることにつながります。
 つまり、重視しているのは設備の稼働率ではなく、どれだけ人の手を介さず生産するかという無人化なのです。
 製造コストにおける人件費の割合を極限まで少なくすることで、コスト競争力を維持しているのです。
 戦い方の目のつけどころが違っています。

 東京都府中市にある「エーワン精密」は、旋盤機に取りつけるコレットチャックという工具を生産する中小企業です。
 この会社の強みは、圧倒的なスピードです。他社が3日かけているものを1日で仕上げることをモットーとしています。
 そのスピードを実現するために設備と人員はあえて2割ほど余剰に抱えています。急な注文に対して、人手や設備が足りずに作業が開始できないことがなくなります。注文を受けてから作業に取り掛かるまで5分以内で行い、作業時間を縮めるためにあえて仕掛り品を持っています。不良品を出さないことを前提とし、検査工程を省くなど、徹底した納期短縮を図っています。
 顧客は、コレットチャックを交換する必要が出た時、すぐに新しい物を入手できなければ旋盤機をとめる必要があり、生産効率が落ちてしまいます。短納期を掲げるエーワン精密がシェア首位を獲得できる理由がここにあります。
 適正な価格での販売を頑なに守っているため、営業利益率は20%を下回ったことがありません。
 顧客ニーズを見定め、応じることによって、飛びぬけた技術がなくとも顧客から支持されるのです。
 明らかに戦い方が違っています。

 東京都西多摩にある「東成エレクトロビーム」には、最新鋭の電子ビーム溶接機やレーザー加工機が並んでいます。常に世界最先端の設備の、しかも一号機を導入することを方針としている中小企業です。
 競合がその用途に半信半疑な段階でも規模の大きな投資を進め、いち早く試作品を作り、ノウハウを蓄積します。競合が追随しようと思ったその時には、顧客との商談で何歩も先に進んでいます。顧客にとっては、東成エレクトロビームに委託することで、設備投資を抑えながらも最先端の試作品を得ることができます。
 装置は一台数億円と値を張るものばかりです。当然それだけのリスクを負うこととなりますが、これも一つの戦い方です。
 
 日本にとってモノ作りは命綱であることに違いありません。かといって、数を作って稼ぐ大量生産型のビジネスでは、アジア諸国に勝てません。
 元気な町工場は、どれも過去の戦い方とは一線を画しています。私たちの常識の外にあります。
 花王の元会長さんはこう言います。
 「新しい仕事は、境界や限界の外に一歩踏み出さないと見つからない」
 戦い方を変えてみませんか。

今週の名言:昨日を守ること、すなわちイノベーションを行わないことの方が明日を作るよりも大きなリスクを伴う ~ P.F.ドラッカー

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テーマ : ☆経営のヒント☆ - ジャンル : ビジネス


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