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栗田 剛志

Author:栗田 剛志
横浜在住の駆け出しコンサルタントです。
真の士(サムライ)を目指して、刀を磨き続けます。
「刀は錆びていないか・・・」
自問自答の日々です。
父親の興した会社を引き継ぎ、世の中の中小・小規模事業者を同士としてサポートしていきます。

営業力強化の支援
マーケティング戦略立案
店舗運営管理
販売員のマネジメント
ロジカルシンキング
を得意とします。

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929:【情報は人任せにしてはいけない】

2013/04/30 (Tue) 06:00
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               日経ビジネスに見る「経済先読み・解読」 189号
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              「日経ビジネス2013年4月29日・5月6日合併号 no.1689
              『社長の発信力ランキング~語る覚悟、語らぬリスク』」より


人に認知してもらうには、自ら情報を発信していかなければなりません。商売は認知してもらうことから始まります。
いくらいいモノを作っても、いいサービスを用意してもその内容の情報を発信し、顧客に受け取ってもらわなければひとつも売れません。
ここ数年で、インターネットを中心に情報発信の方法は大きく変わりました。誰もが気軽に全世界に向けて情報を発信することができるようになった半面、発信した情報がどのように受け止められているのか、発信した内容に間違いはないのかなど、情報の管理に注力する必要がでてきました。
発信のしかた、発信の内容、反応への対処によってその後の仕事に大きな影響がでるのは、大企業の社長さんでも私たち中小・小規模企業でも同じです。
今週は、情報発信に対して社長さんたちがどのように考えているかの特集です。

社長の発信力ランキングとは、日経ビジネスが独自で作成したランキングです。上場企業3532社に加え、非上場の有力企業104社を調査対象とし、各社の社長さん達が、2012年の1年間に主要メディアの記事に登場した回数を調査しました。上位100位を選出し、その記事内容からマスコミ得点と生活者得点を算出したものです。
マスコミ得点は、取り上げられた記事の内容を肯定的か、中立か、否定的か、また社長名の登場頻度や写真の有無、文字数、発信の社会的影響度などを数値化しています。
生活者得点は、ブログなどで取り上げられた記事の内容を分析し、こちらもその中身が肯定的か、中立か、否定的かによって指数化しています。
その結果、ダントツの一番はソフトバンクの孫正義社長です。2位に3万点近く離してのぶっちぎりです。
2位は、日本銀行元総裁の白川方明氏、3位はファーストリテイリングの柳井正社長、4位はトヨタ自動車の豊田章男社長、5位は楽天の三木谷浩史社長でした。

昨年のランキングからトップ5は変わらなかったものの、発信力において前年からジャンプアップした社長さんがいます。マクドナルドの原田社長、任天堂の岩田社長です。
マクドナルドの原田社長の場合、その情報発信方法はアナログに徹しています。取材も講演も、生の対話を重視しています。
原田社長は、こう言っています。
「デジタルよりも、誠意を持って伝えられる人間と人間の生の関係が大切だ」
会見の際は、決して原稿は用意しません。
「情熱と自信を感じてもらうには、自分の頭の中から出た言葉で話すしかない」
8年連続増収という快進撃が暗転し、2012年後半から既存店売上高がマイナスとなった際の記者会見で、原田社長は、成長戦略の説明を30分ほど続けたところで、突然こう切り出しました。
「社長就任9年目、これまで常に先を見通して改革を推進してきました。ところが、何と今年、その予見の精度が狂ってしまった」
会場に集まっていた記者は、そこを追求しようと原田社長の説明が終わって、質疑応答に移るのを待っていました。ところが、説明の途中で原田社長があっさりと失敗を認めてしまったのです。
原田社長は、こう言っています。
「厳しい時でも、逃げてはいけない。隠そうとすればするほどメディアに突っ込まれ、必要以上に悪く書かれてしまう。間違いは素直に認め、そのうえでどう対策を打つのかを話して会社の価値を守るのが経営者の役割だ」
誰に向けて、いかなるメッセージを発すれば、どのような効果があるのかのシミュレーションを繰り返しながら準備し、相手の反応を読みながら、臨機応変に次の手を繰り出すことで、コミュニケーションにおいて主導権を握ることができるのです。

任天堂の岩田社長は、原田社長と違い、マスコミと距離を置きながらデジタルの世界で情報発信をしていきます。
決算発表などの席上には登壇しますが、マスコミの個別インタビューを受けることはほとんどありません。
そのかわり、ツイッターでは積極的に発言して、多くのファンをデジタルの世界で掴んでいます。自社のゲームには、「いわっち」という自らを模したキャラクターを登場させて、親近感を高めています。
昨年の9月12日、岩田社長は、ツイッター上でこのようなツイートをしました。
「こんばんは、任天堂の岩田です。明日13日木曜日の16時より、『Wii U発売に関するプレゼンテーション』をインターネットで放映します。Wii U本体の価格や発売日などの情報を発表させていただきます」
このツイートは瞬く間に拡散していきました。岩田社長の書き込みをリツイートした回数は3200件を超え、それを見た人たちが2次引用、3次引用する形でひろまっていきました。
そして、ツイッターの予告通り、翌13日には、ホームページ上に岩田社長が登場する動画が配信され、その映像は「ニコニコ生放送」や「Uストリーム」で視聴回数は累計100万回に及びました。
私が岩田社長をネット上で初めて見かけたのは、昨年の12月、娘のクリスマスプレゼントで任天堂のゲームソフトを買わなければならなかったときです。予想を超える大ヒットとなり、しばらくの間品薄状態が続きました。その際に岩田社長は、自社のホームページで生産状況を自らが説明している動画を掲載し、どういった部品が足りないのか、といった細かな内容にも踏み込みながらの謝罪を行いました。
娘には、この動画を見せて「こんな状況だから、サンタさんは準備できないんだって」と言って納得してもらいました。
マクドナルドの原田社長とは対象的ですが、デジタルの世界に社長自らが出て行き、いいことも悪いこともきっちりと伝えていく一貫した姿勢があります。

最近のソーシャルメディアでも言えることなのですが、情報発信には、本人が認識できる、本人が顔を出すといったことが求められているようです。これだけ情報があふれている中で、当の本人が発信しているものだという確固たる事実が必要になってきているのです。
情報は、人任せにしてはいけないのです。


今週の名言:情報は知識ではなく、知識は知恵ではない ~ アーサー・C・クラーク

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