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プロフィール

栗田 剛志

Author:栗田 剛志
横浜在住の駆け出しコンサルタントです。
真の士(サムライ)を目指して、刀を磨き続けます。
「刀は錆びていないか・・・」
自問自答の日々です。
父親の興した会社を引き継ぎ、世の中の中小・小規模事業者を同士としてサポートしていきます。

営業力強化の支援
マーケティング戦略立案
店舗運営管理
販売員のマネジメント
ロジカルシンキング
を得意とします。

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1062:【適切な競争とは】

2013/11/18 (Mon) 06:00
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               日経ビジネスに見る「経済先読み・解読」 216号
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                 「日経ビジネス2013年11月18日号 no.1716
               『競争と共存の経営~小さな魚は他社に残せ』」より

「小林製薬」は、ユニークな商品を出し続ける会社として有名です。トイレの洗浄芳香剤である「ブルーレット」、コンタクトレンズをつける人向けの「アイボン」、口中清涼剤の「ブレスケア」、額に貼る冷却シートの「熱さまシート」などは、誰もが一度は耳にしたことがある商品名です。
特徴は、用途やターゲットが限定されており、生活の中での小さな困りごとを見事に解決し、ネーミングによってその機能や用途が伝わってくるということが挙げられます。
他社に先行してニッチマーケットを開拓していくビジネスモデルは、私たち中小・小規模事業者にとって、とてもよいヒントになります。

「我々は、絶えざる創造と革新によって新しいものを求め続け、人と社会に素晴らしい『快』を提供する」
これは、小林製薬の経営理念です。商品名同様、とても分かりやすく、行っている事業そのものが、まさにこの経営理念を具現化しています。
しかし、常に新市場の新商品を出し続けることは不可能です。新市場を創造し、それが売れる市場だと分かった途端にライバルが参入してきます。シェア100%の牙城は崩れ、競争が始まります。
市場経済においてライバルとの競争をいかに勝ち抜くかは、企業が常に考え続けなければならない命題です。スポーツのように、顔を突き合わせて戦うことがない分イメージしにくいですが、市場のシェア争奪を見えないところで争っています。
勝ち負けを決めるのは、直接的な力比べではなく、顧客という審判員です。
小林製薬では、先行して築いた市場にライバルが参入してくることを歓迎しています。他社が参入することで、市場が活性化し、社会全体にその商品やサービスが認知され、それまでほんの小さな池だった市場が大きな湖に、はたまた海にまで広がっていきます。
その際に、先行者は手をこまねくのではなく、ライバルが出してくる商品よりも先を行くモノを投入しなければなりません。需要を拡大するような商品が必要となるのです。
市場創造と需要拡大では、商品に持たせる機能やブランド、売り出し方に全く異なる視点が必要です。新市場を創造する際は、その商品自体がお客様の不満を解消するモノであるはずなので、商品の魅力を訴求しやすい状況にあります。
ただ、競合の参入で市場に競争が生まれると、類似商品とは異なる魅力を消費者に伝える必要があります。
小林製薬の「ブルーレット」を例に挙げてみましょう。
水洗トイレのタンクに吊り下げるだけで芳香と洗浄という機能を実現したブルーレットは、それまでにない商品としてじわじわ売れ始めました。
その後、競合が似たような商品を出してきましたが、小林製薬が次に出してきたのは、「ブルーレットおくだけ」です。
従来のブルーレットは、タンクのふたを開けて設置しなければなりませんでしたが、「ブルーレットおくだけ」はタンクの上に置くだけで同等の効果が出せるように改良し、爆発的なヒットにつながりました。
商品が日常に浸透していくにつれて、わざわざトイレのタンクを開けて薬剤を投入するという手間に不満を感じ始めていた消費者の「声なき声」を拾い上げ、商品化したのです。
小林社長は、こう言います。
「機能を改良しても、お客様は次なる不満を抱くもの。この宿題にいち早く気づくことがカギです」

新市場を創造し、独占市場が続くなかで、ライバルの参入によってシェアを失うのは悔しく感じられます。私たち中小・小規模企業のリソースには限界があり、大手のような営業力もなく、広告宣伝費をかけることもできません。
しかし、競合が参入してくるということは、市場が魅力的であることの裏返しであり、競争の発生によって、自社の強みや弱みを把握するベンチマークにもなります。競争の中では、共存の意識が必要なのです。
小林社長は、こう言います。
「拡大し始めた際の注意として、ライバルをつぶしにかかってはいけません。特に、いじわるはダメ。問屋を介して圧力をかけたり、原材料メーカーを通じて供給を止めたりといった妨害は、法に抵触するだけでなく遺恨も生まれます」
一方で、戦うべき時はしっかりと戦っていきます。
1995年のことです。小林製薬は、米国の製薬会社である「ブロックドラッグ」との合弁事業で、永年、入れ歯洗浄剤「ポリデント」を発売していました。当時のこの商品の売上高は100億円強あり、家庭用品事業の売上の約2割に相当します。
ところがある日、ブロックドラッグ側が合弁の解消を通知してきました。100億円の売上がぶっ飛ぶこととなります。
訴訟を検討しましたが、弁護士さんの話では、勝ち目は五分五分とのことです。訴訟は時間も費用もかかります。負けたら最悪ですし、勝っても、その後信頼して一緒に働けるかが疑問です。
結局、訴訟は諦めたのですが、ここで小林製薬がとったのは、ライバル商品を開発してぶつけ、真っ向勝負を挑む戦いです。
販売権を喪失した2ヶ月後に自社商品として入れ歯洗浄剤の「タフデント」を発売し、トップ自らが全国を回るキャンペーンを実施しました。
小林社長はこう言います。
「売られたケンカは買う。一方で、自らケンカは仕掛けない。これが小林製薬のポリシーです」

私も、かつて営業をしていた会社で同様の憂き目にあったことがあります。一度は、スマートでおしゃれな外国製の飲料で、もう一度は、英国の有名な紅茶において、販売権を喪失しました。
いずれの場合も、小林製薬同様、自社商品を立てて、真っ向勝負を挑みました。結果的には、失った市場を取り戻すことはできなかったのですが、ピンチの際に会社がどのような姿勢を示すのかは、とても重要だということを、身を持って知りました。
ビジネスにおいて競争は避けられません。自分たちにとっての適切な競争というものを、常に考えておく必要があるのです。

今週の名言:「そんな馬鹿なことはできない」と誰もが思うことならば、競争相手はほとんどいない ~ ラリー・ペイジ

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テーマ : ☆経営のヒント☆ - ジャンル : ビジネス


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